どこかで聞いたことのあるようなタイトルで始まりました。
今回のテーマは、弊社でも取り扱っておりますFDM形式の3Dプリンタに付き物の「サポート」です。
たまにお客様から「サポートが付く面は汚くなる」という意見をいただくことがあります。
確かに手では除去しきれずにペンチを探すなんてこともあるかもしれません。
しかし、実は ちょっとした 工夫で出来栄えが変わる場合もありますので、ご紹介していきますね。
前提として、できるだけサポートが付かないように印刷方向を変えたり、モデルを変更したりするのが一番いい方法なのですが、時にはどうしてもサポートをつけて印刷が必要なこともあるかと思います。
その際は、次の図のように造形物の印刷方向に対して垂直方向にサポートをつけるのが基本になります。
これを造形物の印刷方向に対して平行になるようにサポートをつけると、サポートの間に造形物が入り込んでしまい、完成後にサポートがとりにくくなったり、面が汚くなったりしてしまいます。
平らな面であれば特に意識しなくてもソフトウェアの方で自動的に垂直になるように印刷方向を変えてくれることが多いのですが、曲面や傾斜面については手動で変更しなくてはいけないことが多いので注意が必要です。
弊社オフィスで活躍中の炭素繊維3DプリンタMarkforgedを用いて下のようなサンプルを出力し比較してみたいと思います。
平らな面を下にして曲面が上になるように印刷するのが一番いい方法ですが、今回は違いを見るために曲面を下にして印刷します。
先ずはサポートを印刷方向に対して平行にした場合を見てみます。(※画像をクリックで拡大表示します)
左から順に、
・印刷直後のサポートを取る前
・サポートを取り外した後の全体写真
・サポートを取り外した後の拡大写真
となります。
拡大写真を見ると、サポートの間に入り込んでしまった材料で表面が荒れてしまっています。
一方でサポートを印刷方向に対して垂直につけたものがこちら。(※画像をクリックで拡大表示します)
平行にした場合と比較すると、こちらの方が綺麗なのがわかるかと思います。
今回ご覧いただいたように、FDM方式の都合上どうしてもサポートが付く面には多少の跡が残ってしまいます。
しかし、少しの工夫で軽減できることもありますので、今まで気にしたことがなかった方は、ぜひご参考になさってみてください。
サポート材、付けるのならば垂直に!
今回使用したMarkforged以外にも各種3Dプリンタを取り扱っております。
お気軽にお問い合わせください。