オリジナル ウォーターサーバー
部品製作【3度目の正直!編】
#3D CAD #3Dプリンタ
#SOLIDWORKS #Markforged
こんにちは、あるいはこんばんは。
大阪営業所のエンジニアの小池です。
先々週からお送りしている、大阪営業所で新たに導入したウォーターサーバーの使い勝手を、3D CADと3Dプリンタで向上させる企画の第3回!です。前回までの2回をご覧いただいた皆さま、いつもありがとうございます。
1回目のブログ(3D CAD×3Dプリンタ《Ver.0からはじめるものづくり》T-SOL版【導入編】)では、まずアイデアを形にしてみましょう!ということで、3D CAD(SOLIDWORKS)でモデリングして、3Dプリンタ(Mark Two)でサクッとVer.1を試作して検証しました。しかし、残念ながら部品を押してもお湯が出ないということで、1回目の試作は失敗。
その結果を踏まえて、前回のブログ(3D CAD×3Dプリンタ《Ver.0からはじめるものづくり》T-SOL版【再挑戦!編】)でVer.2を作成しました。今回こそは!と思っていましたが、またしてもお湯がでないことが判明し、失敗。。かと思いきや、思い付きから部品をひっくり返して取り付けてみたら、あっさり機能してお湯が出たところまでをお伝えしました。
そして今回、Ver.3を作成します。今度こそ、3度目の正直!で完成させたいと思います。
思い付きから発見した設計変更箇所
~モデリング(Ver.3)~
前回の試作(Ver.2)の“裏モード“成功からモデリングした今回の試作(Ver.3)が、コチラ。
SOLIDWORKSで設計しました。
Ver.1の試作 Ver.2の試作
前回の試作(Ver.2)をひっくり返して取り付けることになったので、山型や文字を表側に持ってきました。
これをプリントします。
紫色の部分がサポート材です。
今回は接地面から“浮いた“部分が従来よりも増えたので、サポート材は多めです。
サポート材を利用することで、アンダーカットを有する形状でも一体で造形することができるのは、3Dプリンタの強みです。
サポート材のつき方や、モデルの配置方向については、こちらのブログ記事も併せてご覧ください。
3D CADと3Dプリンタで部品を作ってみた話【プリント編】
造形時間は2時間20分、材料コストは400円くらいでした。
そして、出来上がったVer.3がコチラ!
実機にて、いざ実験!
さっそくウォーターサーバーに装着して実験です!
取り付けは、今回も問題ありません。
さあ、3度目の正直!どうだ!!
でた!でた!でた~!!
今回こそはうまくいきました!
バッチリ使えるようになりました!!
所長の反応も上々で、ようやく心穏やかにドリップコーヒーを楽しめるようになりました。
残る課題
今回のVer.3で成功しましたが、気になるところがまったくないわけではありません。
丁寧に操作をすれば問題はないのですが、ラフに操作すると、写真のようにノズルからのしずくがかかってしまいます。
材料のOnyxは、食品衛生レベルの安全性が担保されているわけではないので、食品に触れる部品の作成や、食器のように直接口が触れる部品を作成することは避けるべきです。この部品においても、ここから垂れた水がマグに入ることは避けるべきです。
また、この部分に水分が停滞すると雑菌が繁殖する恐れがあるので衛生上もよろしくないです。
このあたりは、機会があれば今後の改良検討項目としたいです。
開発期間と工数について
開発期間は実質1日です。
開発に着手したのが午後だったので、初日でVer.1とVer.2、2日目にVer.3を作成して、一応の完成をみました。
工数については、厳密な記録をしていたわけではないのであくまでもイメージですが、専従で要した時間は2時間ほどです。
プリント中はプリンタにおまかせですので、その間は他の業務をしていました。
(開発にかけた時間よりも、本稿の作成にあたり写真を撮ったり記事化することの方に時間を使った気がします笑)
最後に
今回の3D CAD×3Dプリンタ《Ver.0からはじめるものづくり》T-SOL版、いかがだったでしょうか?
今回のブログを読んで分かっていただけたかと思いますが、
3Dモデルデータがあって、傍らに3Dプリンタがあればすぐに試作ができるということ。
特に、今回のような小さなモデルでは、ああだこうだと考えているうちに完成してしまいます。
3Dプリンタは《Ver.0からはじめるものづくり》を強力に後押ししてくれます。
Markforgedの3Dプリンタの操作はとても簡単です。
導入時の講習を受けていただければ、その日から取り組むことができます。
個々のプリントについても、大体の場合は細かな設定は不要です。
それでも、ほとんど失敗しないというのが大きな強み。
設計者はアイデア出しと設計作業に集中することができます。
ここで、3Dプリンタの活用、使いこなしに関する参考記事をご紹介したいと思います。
3Dプリンタ導入についてのご相談は、
ぜひ、皆さんも《Ver.0からはじめるものづくり》やってみませんか?
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