超高速3Dプリンタ「G-ZERO」&新「G-ZERO L1」ご紹介

2024.7.1

3Dプリンタ

皆さま、こんにちは。株式会社テクノソリューションズ3Dものづくりチームの田口です。
このページでは、弊社取扱い3Dプリンタの中でも私の一押し機種!株式会社グーテンベルクの「G-ZERO」をご紹介します。

G-ZEROは、東京都大田区のスタートアップ企業である「株式会社グーテンベルク」が開発・製造を行うFFF方式(フィラメント溶解製法)の3Dプリンタです。

2024年7月1日にリリースされた新機種「G-ZERO L1」についても追記しましたので、3Dプリンタ選びにお役立てください。

■超高速造形を実現する3Dプリンタ
「G-ZERO」の特長


特長1:造形スピード

まずは、実際にG-ZEROで造形する様子を動画でご覧ください。

動画中の造形カットを見ると、造形速度がとても速く驚きますよね。(再生速度の編集はしておりません)
この超高速な造形速度こそ、G-ZEROの最大の特長です。

速度を数値化すると、

  • プリントヘッド最大駆動速度:500mm/s
  • プリントヘッド最大加速度:20,000 mm/s2

という速さを実現することができます。
これは従来のFFF方式のプリンタと比べ約10倍の速度です。

そして、造形時間で換算すると、従来のFDMより平均『 ⅓ (3分の1)の時間で造形が可能なのです。

1つの部品を作るのにかかっていた時間で、3つの部品が作れると考えると、
削減できる時間的コストはとても大きいのではないでしょうか。

例)従来、1日の業務時間の中で作製できるのは「A、B、C」3つの部品でしたが、
「G-ZERO」なら同じ時間で「A、B、C、D、E、F、G」7つの部品が作製できることも!

特長2:豊富な材料

また、もう一点G-ZEROの特長として挙げられるのが、使用できる材料の豊富さにあります。

G-ZEROは「オープンマテリアル」という、FFF方式の3Dプリンタ用に作られたフィラメントであれば制限なく使用できる種類のプリンタです。
その為、下記画像のように様々な種類の材料の中から選択して、造形をすることができます。

オープンマテリアルにより、各メーカーが販売しているフィラメントを使用できることで、ランニングコストを抑えたり、お客様がお持ちの機能性材料を用いたりすることも可能です。

また、造形の際には、G-ZEROで最高速の造形ができるよう、材料ごとにグーテンベルクが 一つ一つ設定したデータを使用することができます。”材料を変更する度に温度や速度などの設定を変更する”という手間がなく造形ができるのも、G-ZEROの特長であり、お客様からご好評いただいているポイントです。 

現在は、PLA、ASA、ABS、PA、PC、POTICON、TPUなど、約20種類もの材料に対応した設定ファイルの用意がございます。(対応材料は今後も拡大予定です) 

また、もし購入後に設定ファイルの用意がない材料を使用をしたい場合でも、ご相談いただければ専用にカスタムした設定ファイルも有償にて作成いたします。 

更に詳しい情報は製品紹介ページをご覧ください。

 「G-ZERO」製品紹介ページはこちら

最新機種登場!「G-ZERO L1」の特長


2024年7月1日に発表された新しいモデル「G-ZERO L1」は、従来機種より大きな造形エリアと高速な造形スピードを特長としており、プロフェッショナルなユーザーから教育機関まで、幅広いニーズに応えることができます。

従来の特長である高速・高精度を維持しながら、造形エリアを約2倍の360mm×250mm×235mmまで拡大しました。
G-ZEROで実現した高速・高精度による3Dプリントはそのままに、大塚化学株式会社(以下、大塚化学)と共同開発したエンジニアリングプラスチック「POTICON FILAMENT」により、強度や耐熱性など現場で求められる物性を実現しています。

G-ZERO L1の6つの強化ポイント

G-ZERO L1は従来のモデルに比べて、以下の点が強化されています。

➀ 拡張された造形エリア
G-ZERO L1は、従来のモデルに比べて約2倍の大きい造形エリアを提供します。
これにより、より大きなプロジェクトや複雑な部品の一括印刷が可能になります。

② 高速造形スピード
最新のプリントヘッド技術を採用し、造形スピードを従来モデルの1.4倍に向上させました。
これにより、短時間でのプロトタイピングが実現し、生産性の向上に貢献します。

③ 精密なプリント品質
G-ZERO L1は、細部にわたる精密な造形が可能で、業界内での高い評価を得ています。

④ ユーザーフレンドリーな操作性
インタラクティブなタッチスクリーンと直感的なユーザーインターフェースにより、
初心者から上級者まで簡単に操作が可能です。

⑤ 幅広い機能性材料を印刷可能
一般的な樹脂材料はもちろんのことエンプラやスーパーエンプラまで幅広い素材が使用できます、これにより3Dプリンタの活用範囲は大きく広がります。

⑥ 材料劣化を防ぐ除湿ユニット搭載:品質劣化の原因となる湿気から、フィラメントを守る除湿ユニットを搭載。フィラメントの保存環境と状態を一定に保ち、安定した出力を導きます。

G-ZERO L1の革新的な造形能力と高速性能を体験し、あなたの創造力を次のレベルへと引き上げましょう。
製品の詳細については製品紹介ページをご覧ください。

 G-ZERO L1 紹介ページを見る

G-ZERO L1の製品スペック

製品外観は以前の黒からスタイリッシュな白に変更になっています。
筐体の下部分は材料劣化を防ぐための除湿ユニットが搭載されるようになりました、これによりフィラメントの保存環境と状態を一定に保ち、安定した出力を導きます。

除湿ユニットが搭載

<スペック表>

G-ZERO L1のカタログはこちらからダウンロードできます。

G=ZERO L1 カタログ ダウンロード

更に詳しい情報は製品紹介ページをご覧ください。

 「G-ZERO L1」紹介ページを見る

■G-ZEROメーカー「株式会社グーテンベルク」について


GUTENBERG(グーテンベルク)社は、高速3Dプリンタの開発・製造・販売に挑戦する大田区のスタートアップです。

より多くの人にものづくりをする機会を届け、イノベーティブなアイディアが実現しやすい環境を作るため、民主的なものづくり・開かれた製造業の実現を目指しています。

設計者と加工者との間にある溝を埋めるその第一歩として、3Dプリンタの普及と活用促進に尽力していきます。

G-ZERO

■G-ZEROの造形事例紹介


ここからは、G-ZEROでの造形事例をご紹介します。

メガネのデザインモック

  • 寸法: 155mm × 46mm × 31mm
  • 造形時間: 3時間
  • 使用材料: PLA樹脂

こちらは、ある大手メガネメーカー様の事例です。 
デザイン部門でG-ZEROを導入され、デザイン試作に使用されています。 

以前使用していた3Dプリンタでは、試作造形に2~3日かかっていたところ、G-ZEROを導入したことで当日中に試作を手に入れられるようになったそうです。 

一般的なFFF方式のプリンタでは、メガネのつるのような形状は苦手とされているのですが、画像の通り品質も十分に満たしており、大変満足しているとの事です。 

また、材料費も以前の10分の1になったとの事で、コストの面でもお喜びの声をいただいております。

フランジ付きパイプ治具 

  • 寸法: 130mm × 40mm × 60mm
  • 造形時間: 1時間2分
  • 使用材料: ASA樹脂

こちらは、ある金型加工会社様での事例です。 
写真は、フランジ付きパイプを放電加工する為の水平だし治具になります。 

こちらは午前中に制作の依頼を受け、データの作成を行い、午後にはG-ZEROでの造形が完了。
その日の内に実使用ができた、という事例です。 

驚くべきスピードですよね。
G-ZEROを使用すると、思いついたアイデアをその日の内に実現させることも不可能ではない、ということを証明しています。 

薄肉加工用の割り治具

  • 寸法: 44.4mm × 44.4mm × 50mm
  • 造形時間: 57分
  • 使用材料: ASA樹脂

こちらは、薄肉加工用の割り治具の事例です。 

旋盤で薄く金属を切削する際、振動により精度が出なくなるのを防ぐ為に、内側からチャッキングする治具になります。  

2パーツを別々に造形し、造形後にはめ合いと後付け加工を行っております。
パーツ同士のはめ合いや後加工が出来るだけの精度も問題なく作成ができるのが分かります。 

■まとめ


最後に、G-ZERO / G-ZERO L1の特長をまとめたいと思います。 

最高速度500mm/s(G-ZERO)、700mm/s(G-ZERO L1)という、超高速造形が可能である

 →従来のプリンタの約1/3以下の造形時間で造形が可能 

オープンマテリアルの為、使用できる材料の選択肢が非常に多い

 →約20種類もの材料に対応した、メーカー独自のG-ZERO / G-ZERO L1用設定もある(今後も拡大予定!) 

国産メーカーならではの信頼性と技術力

 →導入後も充実したサポートで安心。造形品の品質や精度の高さが魅力

製品カタログのダウンロードはこちらから!

G-ZERO / G-ZERO L1の超高速造形による可能性や、削減できる時間的コストについて、より具体的に知っていただき興味を持っていただけましたら幸いです。 
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。

G-ZEROの実機を見てみたい、ベンチマークをしてみたいという方へ

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