SOLIDWORKSをカスタマイズ!~APIで自動化したら仕事はもっと楽になる

SOLIDWORKS
SOLIDWORKS API
開発(サービス)

※このWEBページの内容は、元々ブログに掲載されていたものを移行し加筆修正たものです。

こんにちは。テクノソリューションズ マーケティング担当です。
今回はSOLIDWORKSユーザーの皆さまに向けた「同じ仕事をするなら楽をしましょう!」というお話です。

SOLIDWORKSには数多くの機能が用意されていて、とても簡単に効率よく設計ができるようになっていますよね。

過去のブログでは、弊社技術者たちが本当におススメしたいSOLIDWORKSの機能をまとめた紹介記事も公開しています。実際の操作動画で解説している人気コンテンツですので、どうぞこちらもご覧ください。

初心者目線のSOLIDWORKS【推しの3機能】シリーズ(動画あり)

さて、こんな機能満載のSOLIDWORKSでも「もっとこうだったら楽なんだけどな」って思うこともありませんか?

パソコンを見て困った顔をしている男性

「ファイルのプロパティって、同じ項目を、部品・アセンブリ・図面それぞれで毎回設定するのは大変」

「関連する図面が多いとそれぞれを保存するのに時間がかかる」

「指定の文字列を含むかどうか検索するのにいちいちファイルを開くのは手間がかかる」

言われてみれば…って思い当たった方、「API」が救世主となるかもしれません。面倒ごとを解消して快適SOLIDWORKSライフを送りましょう!

実はSOLIDWORKSはカスタマイズできる

皆さまはSOLIDWORKSを導入してから、どれくらい自分好みに調整をしていますか?基本的な機能を覚え、関連機能を覚え、バージョンアップしたら新機能を覚えて、基本機能をそのまま使われている方も多いのではないでしょうか。あとはショートカットやアイコンサイズなどは好みの設定に変更されているかもしれませんね。ある程度は快適な環境を作れると思います。

でも「うちの会社では作業Aと作業Bを必ずセットで行うから作業Aを開始したら作業Bまで自動で終わらせてくれたらいいのにな」といったような小さな不満って、当然と思ってこなしていると意外と意識できないものですよね。

それについては、どうにもならないから仕方がない…。と、受け入れる前に是非検討してほしいのが「SOLIDWORKSの自動化」です

実はSOLIDWORKSは自分だけに都合よく結構大胆にカスタマイズすることができます。というのも、メーカーが「API」を公開しているからです。

APIとは?

「API」って聞いたことがありますか?もしかしたら初耳かもしれませんが、意外と身近なところに使われています。YouTubeの動画を詳細な設定付きでホームページに埋め込むときに使っていたり、X(旧Twitter)ではこんな広告がよく流れてきたりしています。

Xの投稿「XのAPIを活用して開発をしませんか?

※ちょこっと宣伝

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X@tsol_news

「API」は「Application Programming Interface」の略です。

 ・Application(ソフトウェア。今回の話ではSOLIDWORKSのこと)
 ・Programming(コンピュータが処理しやすいプログラミング言語で指示を出すこと)
 ・Interface(「何か」と「何か」をつなぐもの。たとえばSOLIDWORKSと自作のアプリケーションの間での情報のやり取りを可能にする窓口的なもの)

Xの広告にもある通り、一般的にコンピュータ(PC)で動くアプリケーションを開発するために使えるものです。ではもうひとつ、SOLIDWORKS のヘルプで「SOLIDWORKS API」を調べると、以下のように書かれています。

「SOLIDWORKS アプリケーション プログラミング インターフェース(API)は、SOLIDWORKS の COM プログラミング インターフェースです。 プログラマは API の関数により SOLIDWORKS の機能に直接アクセスできます。この API には、VB(Visual Basic)、VBA (Visual Basic for Applications)、VB.NET、C++、C#、または SOLIDWORKS マクロ ファイルから呼び出すことのできる、数多くの関数が含まれています。」

VBやC++はプログラミング言語です。簡単に言えば、SOLIDWORKS APIを利用して開発をすると、無償でSOLIDWORKSの機能を組み合わせて「いつもの作業」を自動化してくれるアプリケーションが誰にでも作れるということです。

SOLIDWORKS APIを利用するメリット

「いつもの作業」の具体例を出してみます。

A社とB社が共通サーバで図面やデータをやり取りしているイメージ
  1. A社が必要な部品の図面を作成し、パートナーのB社に提供
  2. B社ではその図面を元にSOLIDWORKSで設計
  3. ネイティブファイル・中間ファイル・3Dプリンタの出力用ファイルを共有のサーバに保存して納品
  4. その際、ネイティブデータの履歴は削除しておく

この場合、APIで開発したアプリケーションを使って自動化すると、工数がこんなにコンパクトになります↓

自動化により6つの工数が1つに短縮!

APIやプログラミングについてあまり詳しく書こうとすると長くなってしまいますので、ここでは「SOLIDWORKS APIとはSOLIDWORKSをオリジナルカスタマイズして業務効率化できる便利な魔法」というくらいのイメージにとどめておきましょう。この魔法が使えると以下のようなメリットがあります。

メリット – その1

SOLIDWORKS APIを使う一番わかりやすいメリットは、設計に関わる手間の削減です。上で挙げた例のように、APIで「いつもの作業」を自動化すると、1つの操作をきっかけに複数の手順を走らせることができます。たとえ簡単な作業でも回数を重ねれば積もり積もって大きな工数になりますので、できれば減らしたいですよね。

メリット – その2

それから、自動化するということは人の手によるミスや対応漏れの発生を防ぐことにも繋がります。A社ではデータが納品されたら3Dプリンタで出力して意匠チェックしたいのに、もしB社がSTL形式での保存を忘れてしまっていたら…。気を付けていてもちょっとした手違いで次の工程の遅延になるような場合もありますから、自動化しておけば安心です。

メリット – その3

しかも、SOLIDWORKS APIのすごいところは、上位互換性が維持されているところです。きちんと考慮して作っておけば、SOLIDWORKSをバージョンアップしたら10年前に作ったアプリケーションが使えなくなったうえに修正できるメンバーもいない、なんて困ることはありません。

テクノソリューションズがAPIを利用すると“アレ”ができる

冒頭にも挙げた以下のようなお困りごとは、実は多くのお客様からご相談いただいたものです。

「ファイルのプロパティって、同じ項目を、部品・アセンブリ・図面それぞれで毎回設定するのは大変」

「関連する図面が多いとそれぞれを保存するのに時間がかかる」

「指定の文字列を含むかどうか検索するのにいちいちファイルを開くのは手間がかかる」

こういったお客様の声を集め、SOLIDWORKSでの業務を効率よくするためのテクノソリューションズオリジナルツール群「T-PLUS Add-In」を開発しました。

ファイルプロパティ一括編集
ファイルプロパティ
一括編集
図面一括印刷
図面一括印刷
ファイル一括変換
ファイル一括変換

ここに挙げたのは一部ですが、「T-PLUS Add-In」はテクノソリューションズのSOLIDWORKS QAサポートサービスをご契約のお客様は無償でお使いいただけます。どんなツールがあるか興味のある方は「T-PLUS Add-In」紹介ページ↓をご覧ください。

SOLIDWORKS最新版に対応したツールが随時更新中!/

T-PLUS Add-Inのページへの誘導バナー

SOLIDWORKS API 開発は初心者でも簡単!

パソコンに向かうプログラマの女性

プログラム開発なんてやったことない、という方でも内容によってはSOLIDWORKS APIを使うのは意外と簡単なんです。

それは以下の理由によるものです。

<初心者でもSOLIDWORKS APIを使える4つの理由>

  1. SOLIDWORKSと共に無償の開発環境(SOLIDWORKS マクロ)が既にインストールされている
  2. 自動化したい作業を実行しながら記録すると自動でソースコード化されるので、少しの修正でアプリケーションが完成する
  3. APIヘルプに公開されているサンプルマクロをベースにすることも可能
  4. SOLIDWORKSはMicrosoft製品に完全準拠しているので、そちらでマクロを組んだ経験があれば同じVBAが使える

SOLIDWORKS API 関連セミナー動画のご案内

SOLIDWORKS マクロはAPI開発の入口として最適です。どんなことができるのか、まずはAPI Helpを眺めてみるのもオススメです。SOLIDWORKS API や API Help について詳しく解説した無料セミナー動画がございます!

  • ・「あなたの業務をもっと楽にするSOLIDWORKS API 活用【SOLIDWORKS DAY 2024より】」
  • ・「業務を楽にする SOLIDWORKS Simulation と API の活用」
  • 「今日からあなたも開発者!設計自動化はじめの一歩~API Helpのここを見よう~」

是非こちらのウェビナーも活用しながらAPIについて理解を深めてみてください。

サンプルマクロ配布のご案内

本コラムでは初歩的なAPIのお話をしてきました。「誰にでも開発できるならやってみたい」と思われた方は是非チャレンジしてみてください。下記のSOLIDWORKS APIサポートサービスページではサンプルマクロを無料で配布しております。参考にしてみてください。それでも時間や手間が負担でお困りの方は是非弊社までご相談ください。

SOLIDWORKSの自動化のご相談はこちら

弊社にはSOLIDWORKS API スペシャリストが在籍しており、皆様のご希望のカスタマイズやプラグイン開発などを提供しています。「開発は難しそうだし時間もないけど自動化できたら効率化できることがあるな」と興味を持っていただいた方はお気軽にお問合せください。無料相談であなたの業務に合ったAPIの活用法を提案します!

次回「SOLIDWORKSをカスタマイズ!~マクロで簡単な開発にトライしよう」ではSOLIDWORKS API についてもう少し詳しい解説をします。一緒に手を動かして開発ができる内容になっていますので、是非こちらもご覧ください。

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