Windows11対応のSOLIDWORKSとバージョン選びのポイント 

ソフトウェア
SOLIDWORKS

皆さんこんにちは。株式会社テクノソリューションズです。

2025年10月のWindows10のサポート終了に伴い、すでにWindows11に移行した、あるいは移行を検討している方も多いのではないでしょうか?
SOLIDWORKSをお使いいただいている方は、今使っているSOLIDWORKSはそのままWindows11にバージョンアップしてよいの?とか、Windows11のPCに今使っているバージョンのSOLIDWORKSはインストールできる?など、気になることも多いかと思います。

このコラムでは、SOLIDWORKSのOS対応とバージョン選びのポイントについてご案内します。

Windows10からWindows11への移行を検討している方はこちらの記事もご覧ください。


 

【Windows11移行対応】SOLIDWORKSはそのまま使える?バージョンアップはできる? 

SOLIDWORKSのOS対応

SOLIDWORKSのWindows10/11対応

SW2021SW2022SW2023 SW2024 SW2025
Windows11
※sp2以降
Windows10
サポート終了
SW2025

上の表をご覧いただくとわかるように、Windows11に対応しているのはSOLIDWORKS 2022sp2以降です。
したがって、SOLIDWORKS 2022sp2以降のバージョンがインストールされているPCは、そのままWindows11でご使用いただけます。
SOLIDWORKS 2022sp2よりも前のバージョンの場合は、Windowsのバージョンアップにあわせて、SOLIDWORKSもバージョンアップすることをおすすめします。

Windows11に対応していないバージョンのSOLIDWORSを新規にインストールしようとすると、警告が表示されてインストールができません。

SOLIDWORKSがインストールされているWindows10のPCをWindows11にバージョンアップした場合は、サポートされていないバージョンのSOLIDWORKSでも動作する場合がありますが、メーカーのサポート対象外ですのでご注意ください。

SOLIDWORKSのWindows10対応はSOLIDWORKS2025が最後です。
2025年11月にリリース予定のSOLIDWORKS2026は、Windows10は対応しないとアナウンスされています。

なお、3DEXPERIENCE SOLIDWORKS(Connected版)をご使用いただいている方は、常に最新バージョンのSOLIDWORKSがお使いいただけますので、SOLIDWORKSのOS対応は気にする必要はありません。
定期的にハードウェアの動作要件をご確認ください。

SOLIDWORKSのサブスクリプションサービスについて

イメージ画像

SOLIDWORKSをアップデート/バージョンアップまたは新規にインストールするためには、有効な「サブスクリプションサービス」の契約が必要です。 
SOLIDWORKSのサブスクリプションサービスは、いわゆる年間保守契約です。(見積書や注文書では「ALC」と記載している場合もあります。) 

サブスクリプションサービスにはソフトウェアを更新する以外にも様々な特典があります。詳細は下記のリンクからご確認ください。

サブスクリプション サービスの 【本当の価値】ご存知ですか?

サブスクリプションサービスへの再加入
費用は、未加入の期間やグレード、ライセンスの種別により異なります。 
詳しくは担当営業、または担当技術にご相談ください。 

SOLIDWORKSの「バージョン」について

1)メジャーバージョン
「SOLIDWORKS20XX」の西暦部分で表される大きな区分です。しばしば略して「SW20XX」と表現されます。大々的な機能強化が行われるのはメジャーバージョンです。例年11月に次年バージョンがリリースされています。
他部署や取引先とSOLIDWORKSのデータを直接やり取りしたり、他のシステムとの互換性を考慮する場合は通常、メジャーバージョンを確認します。

2)サービスパック(Service Pack)
メジャーバージョンが最初にsp0としてリリースされた後に、一般的なバグの修正や、パフォーマンスと安定性を向上させるために提供されるのがサービスパックです。通常、1年を通じてsp1からsp5までサービスパックが提供されます。
ちなみに、本稿執筆時点(2025.03.24時点ではSOLIDWORKS2025 sp1.2)が最新です。

3)ホットフィックス
特定の機能の強化・改善を目的にリリースされるサービスパックやメジャーバージョンに先行して対応するための修正プログラムです。
主に代理店を通じて必要となるお客様に提供されます。
ホットフィックスは、最新バージョンと1つ前のバージョンが対象です。

したがって、メーカーサポートの観点からは、最新バージョンか、1つ前のバージョンの最終のサービスパックをご使用いただくのがおすすめです。
ただし、メーカーサポートの終了したバージョンのSOLIDWORKSも問い合わせ対応は継続されますので、普段お使いいただく上での問題はありません。

SOLIDWORKSのメーカーサポートはいつまで?
SOLIDWORKSのメーカーサポートの対象は最新バージョン+前年バージョンです。 
ただし、次年バージョンのSOLIDWORKSがSP0として11月にリリースされたのち、同年の12月末日までは2つ前のバージョンになったSOLIDWORKSもサポートが継続されるため、この期間中は3バージョンがサポートの対象になります。 
いずれにしても、Widows10のメーカーサポートが終了する2025年の10月時点でサポートの対象となるのは、SOLIDWORKS2025、2024です。

提供されるダウンロードデータ
SOLIDWORKSのインストールデータは現在、メーカーの専用サイトからダウンロードする仕組みになっていますが、
本稿執筆時点(2025年3月)で提供されている最も古いバージョンはSOLIDWORKS 2022です。
過去バージョンを長く維持する必要がある場合は、必要なパッケージをあらかじめダウンロードしてバックアップしておことをおすすめします。

どれを選ぶ?SOLIDWORKS のバージョンを選択する際のポイント

有効なサブスクリプションサービスは「最新版を使用する権利」です。意図や目的に応じてバージョンを選んで使用することができます。
SOLIDWORKSは毎年200項目以上に及ぶ追加機能・機能強化が行われ、そのうちの多くは世界のユーザーからの要望に基づくものとされています。したがって、多くのお客様にとって「最新のSOLIDWORKSが最良のSOLIDWORKSである」と言えます。しかしすべてのケースで最適とは限らないのもまた事実です。 

たとえば、バージョンを選択することが求められるケースで以下を例に挙げてみます。 

取引先や関連部署とのデータ共有

イメージ画像02

新しいバージョンのSOLIDWORKSで保存したファイルは、過去バージョンのSOLIDWORKSでは扱うことができません。
したがって、取引先や関連部署の方とSOLIDWORKSのデータでやり取りをしていて、相互で編集を行う場合はSOLIDWORKSのメジャーバージョンを一致させておく必要があります。
なお、旧→新で受ける一方通行なら問題はありません。

補足
1)各バージョンの最終リリースのSP5では次年バージョンで保存されたファイルを開くことが可能です。ただし、編集や保存ができないほか、使用できる機能は著しく制約されます。

2)SOLIDWORKS2024以降のSOLIDWORKSでは、過去2バージョンまでさかのぼって保存できるようになりました。回数、機能に制約はありますが、限定的な利用であれば、過去2バージョンのSOLIDWORKSとは一定の相互互換性を確保することができます。※この機能を利用するためには有効なサブスクリプションサービスが必要です。

APIやアドインツールとの適合

APIでSOLIDWORKSの機能を拡張していたり、アドインツールを使用している場合は、互換性を確認する必要があります。
一例として弊社では、「 SOLIDWORKS QAサポートサービス」をご契約いただいているお客様を対象に、アドインツールの『T-PLUS Add-In』という便利ツールをご提供しています。※2025年3月現在の最新版はSW2024対応。
従いまして、こちらをご愛用いただいているお客様は、SOLIDWORKS2024までの中からバージョンをお選びいただくことになります。

過去バージョンをインストールするならサービスパックはSp5がおすすめ

 同じバージョンの中で最も機能が充実していて、安定性も高いのはsp5です。 
したがって、過去バージョンのSOLIDWORKSをインストールする場合はsp5がおすすめです。 

システム要件や併用するアプリケーションの要件 

SOLIDWORKSを快適にご使用いただくためには推奨スペックを満たすPCが必要です。

下記のメーカーサイトでご確認ください。
 ●SOLIDWORKSのシステム要件(別ウィンドウでメーカーのサイトが開きます)
 ●SOLIDWORKSの認定ハードウェア(別ウィンドウでメーカーのサイトが開きます)

Windows11の”エディション”について
Windows11にはWindows HomeとWindows Proの2種ありますが、SOLIDWORKSがサポートしているのはWindows Proです。
このことから、選定にあたってはWindows Proを選択することを推奨しています。
※上記のシステム要件ページの下部に記載されています。

ネットワークライセンスやPDM製品をご利用の場合は、サーバーマシンのOS、SQLの対応もご確認ください。その他にレポート機能でWord、設計テーブルやAPIの利用でExcelをSOLIDWORKSと連携して使用されている場合は、Microsoft Office製品との適合性を確認する必要があります。

ちなみにPCは何を選んだらよいかわからないという方は是非こちらのコラムを参考にしてください。

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まとめ

適切なバ―ジョンを選んで快適で効率的な環境を構築しよう

当記事では、Windows11対応のSOLIDWORKSのバージョンと、バージョン選びのポイントについてご説明しました。
バージョン選びでは、互換性や利用する環境を考慮することが重要です。
本記事でご紹介したポイントを参考に、貴社に最適なバージョンを選び、快適で効率的な環境を構築しましょう。

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