DXF/DWGデータ対応のおススメ2DCADを比較&紹介!

2024.11.1

DXFやDWGデータを扱う機会がある方にとって、適切な2DCADソフトを選ぶことは非常に重要です。
これらのフォーマットは、設計図面や製図の交換に広く利用されています。
この記事では、DXF/DWGデータに対応した当社おススメの2DCADソフトをご紹介し、
それぞれの特徴や利便性について詳しく説明します。

2DCADとは

そもそも2DCAD(2次元コンピュータ支援設計)とは、設計や製図を行うためのソフトウェアツールの一種で、平面上で図面を描くために使用されます。

2DCADを利用することで、手書きの図面よりも正確で効率的な設計が可能になります。

2DCADimage

DXF/DWGデータの基本的な特徴・違い

DXF/DWGデータとは

DXF(Drawing Exchange Format)は、Autodesk社が開発したファイル形式で、図面や設計データを保存することを目的としています。このフォーマットは、異なるCADソフトウェア間で図面データの互換性を持ってやり取りするために設計されました。DXFファイルはテキストベースで、図形情報や属性情報が記述されています。

対して、DWG(Drawing)ファイル形式は、AutoCADおよび他のCADソフトウェアで使用されるネイティブファイル形式です。Autodesk社が開発したこのバイナリ形式のファイルは、図形情報、メタデータ、設計図面などを含むため、非常に詳細なデータを格納することができます。

DXFとDWGデータの基本的な特徴

ここでDXFとDWGのデータの違いを表にしてみました。

ファイル形式が異なることでサイズや互換性に特徴があることが分かります。

DXF (Drawing Exchange Format)DWG (Drawing)
ファイル形式テキストベースバイナリ形式
ファイルサイズ通常大きくなることが多い圧縮率が高く、比較的小さい
互換性多くのCADソフトウェアでサポート主にAutoCAD及び互換性のあるソフトで使用
情報の詳細さ基本的な設計情報を含む非常に詳細な設計情報を含む
使用用途データ交換、異なるソフト間の互換性確保AutoCADでの設計、詳細な図面の保存
開発元AutodeskAutodesk
標準化業界全体で広く使用される標準的な交換形式AutoCADの標準形式
編集の容易さテキストエディタで直接編集可能専用ソフトが必要

DXF/DWGデータのメリット・デメリット

次にDXFとDWGデータのメリットとデメリットについてです。

こちらも一覧表でまとめてみました。

メリットデメリット
DXF
(Drawing Exchange Format)
・高い互換性
・読みやすさ
・ファイルサイズが大きい
・情報の詳細度が低い
DWG
(Drawing)
・効率的なファイルサイズ
・詳細な情報の保存
・互換性の問題
・編集の難しさ

DXFデータのメリット・デメリット

  • メリット:多くのCADソフトでサポートされる高い互換性と、テキスト形式で人間が理解できる読みやすさがあります。
  • デメリット:DWGよりファイルサイズが大きいことと、基本的な設計情報のみのため詳細情報が少ないことが挙げられます。

DWGデータのメリット・デメリット

  • メリット:ファイルサイズが小さいことと、複雑な設計データを保存出来る点が挙げられます。
  • デメリット:AutoCAD以外では互換性が限定的であり、またバイナリ形式の為、直接編集が難しい点があります。

どちらにも一長一短がありますが、DXF/DWGデータの両方に互換性をもつ2DCADを使用すれば基本的には問題無いと言えます。

DXF/DWGデータの互換性

ここでデータの互換性について触れてみます。

DXF_DWG_image

互換性の定義

DXF/DWGデータの互換性とは、異なるCADソフトウェア間でこれらのファイル形式を問題なく開いたり編集したりできる能力を指します。具体的には、設計データが他のソフトウェアで正確に読み込まれ、意図した通りの図面として表示・操作できることを意味します。

互換性の課題と解決策

DXF/DWGファイルの互換性には以下のような課題があります。

  1. バージョン違い:CADソフトウェアのバージョンが異なると、互換性に問題が生じる場合があります。例えば、新しいバージョンの2DCADで作成されたDWGファイルが、古いバージョンのソフトウェアでは正しく開けないことがあります。
  2. 特定機能の非対応:ソフトウェアによっては、DWGファイルに含まれる特定の機能(例: 3Dデータ、特定の注釈やハッチング)に対応していない場合があります。

解決策としては、ソフトウェアのバージョンを揃える、または標準的なDXF形式でデータをやり取りすることが推奨されます。

また、互換性の高いサードパーティ製のソフトウェアを使用することも考えられます。

DXF/DWGデータ対応2DCADソフトを選ぶ4つのポイント

もし2DCADソフトを導入するならという視点から4つのポイントにまとめてみました。

  1. 操作性・機能性で選ぶ
  2. 互換性で選ぶ
  3. 導入後のサポート体制が充実しているか
  4. 自社の業務形態に合っているか

それぞれについて詳しく見てみましょう。

操作性・機能性で選ぶ

操作性や機能性は、日常業務でCADソフトを使用する際に非常に重要な要素です。直感的なインターフェースや使いやすい操作感は、作業効率に大きく影響します。具体的には、次の点を考慮すると良いと考えられます。

  • ツールバーやコマンドがわかりやすく、学習コストが低いこと
  • 2D図面作成に必要な基本的な機能(線の作成、寸法記入、レイヤー管理など)が充実していること。
  • 高度な編集機能やカスタマイズ性(ショートカットやマクロの設定)があること。
  • インターフェースが柔軟に変更でき、自分のワークフローに適したレイアウトが可能であること。

②互換性で選ぶ

CADソフトの互換性は、他社やクライアントとのデータのやり取りや、過去のデータの再利用において重要な役割を果たします。次の点に注目すると良いのではないでしょうか。

  • DXF/DWG形式への完全な互換性があること。AutoCADのファイル形式であるDXFやDWGは業界標準であるため、これらの形式に対応しているかどうかが非常に重要です。
  • 古いバージョンや異なるソフトウェアで作成されたデータも正確に読み込めるか、また書き出し時にデータの損失が発生しないかを確認することが必要です。
  • 外部参照(Xref)やブロックの互換性、フォントやハッチングの正確な表示・編集が可能かもチェックポイントです。

導入後のサポート体制が充実しているか

CADソフトは業務に直結するツールであるため、問題が発生した際の迅速な対応やサポートが重要です。以下の点を確認することを推奨します。

  • チュートリアル、マニュアル、FAQなどの学習リソースが充実しているかどうか。
  • オンラインサポート、電話サポート、チャットサポートなど、多様なサポートチャネルが提供されているか。
  • 定期的なアップデートや不具合修正が行われ、最新の環境にも対応できるかどうか。

 自社の業務形態に合っているか

自社の業務形態や使用目的に合ったCADソフトを選定することが重要です。たとえば、建築や製造業、インフラ設計など、業界によって求められる機能や操作性が異なるため、それぞれに対応できるソフトを選びます。

  • 導入コスト&ランニングコスト
    自社の予算に見合っているか。ソフトウェア自体の価格だけでなく、アップデートやサポート費用も考慮に入れる必要があります。
  • 業務プロセスとの親和性
    既存のワークフローにスムーズに組み込めるか、他のツール(BIMやPLMシステムなど)と連携可能かも確認する必要があります。
  • 業務の柔軟性
    ライセンス形態(永久ライセンス、サブスクリプション、クラウド対応など)や同時使用可能なユーザー数、モバイルやリモートワークへの対応状況など自社の仕事環境に適したものを選ぶ必要があります。

人気のDXF/DWGデータ対応2DCADソフトの比較

現在2DCAD市場には無料から有料のものまでさまざまなものが存在しています。

以下に代表的なものを一覧表にまとめてみました。

ソフトウェア特徴価格・ライセンス対応プラットフォーム互換性
AutoCAD 業界標準の2DCADソフト。高精度の製図機能と豊富なツールを備え、DXF/DWG形式に最も適したソフトウェアの1つ。サブスクリプション(月額/年額)Windows、
Mac
DXF/DWGに最適化
BricsCAD2D及び3DCADに対応した高機能ソフト。AutoCADと非常に似たインターフェースで、比較的手頃な価格。サブスクリプション、永久ライセンスWindows、
Mac、
Linux
DXF/DWGと高い互換性
DraftsightAutoCADと同等の機能を備えた手軽なソフトウェア。有料Windows、
Mac
高い互換性
Jw_cad建築・土木設計に特化した機能、日本国内で広く使われているソフトウェアの1つ。無料Windows独自形式(JWW, JWC)
LibreCADオープンソースの無料2DCADソフト。シンプルで軽量な設計が特徴。基本的な製図作業に適しており、初心者にも使いやすい。無料Windows、
Mac、
Linux
DXF形式に対応
QCCAD使いやすいインターフェースを持つオープンソースの2DCADソフト。DXFファイルを中心にサポートし、小規模なプロジェクトに最適。無料(有料版あり)WindowsDXF形式に対応
ZWCADAutoCADや汎用CADに合わせた操作性を持つ2DCADソフト。高い動作パフォーマンスとコストパフォーマンスを兼ね備え、設計作業の効率化に寄与。有料
永久ライセンス
WindowsDXF/DWGと高い互換性

互換性や特徴は似ているものが多いですが、価格・ライセンスに違いがあることが分かります。

ZWCADとAutoCADの特徴と利点を比較

たくさん種類がある中で、今回は例として「ZWCAD」「AutoCAD」で比較をしてみます。

  1. 操作性とユーザーインターフェース
  2. 機能と性能
  3. 互換性
  4. 価格とライセンス

それぞれ見ていきましょう。

1. 操作性とユーザーインターフェース

  • ZWCAD> 
    • 操作性:ZWCADはAutoCADと非常に似たユーザーインターフェースとコマンド体系を持ち、AutoCADユーザーが違和感なく移行できる設計です。
    • カスタマイズの自由度:ユーザーが自分の作業スタイルに合わせてカスタマイズできる柔軟な設定が可能です。
  • AutoCAD
    • 業界標準の操作性:AutoCADはCAD業界で広く使用されており、標準的な操作感や機能が多くのユーザーに受け入れられています。
    • 豊富なカスタマイズオプション:高度なカスタマイズ機能が用意されており、ユーザーのニーズに応じてインターフェースやコマンドを細かく調整できます。

下記は同じDXFデータをZWCAD、AutoCADで開いたものです。
※クリックすると拡大できます

2. 機能と性能

  • ZWCAD>  
    • 基本機能の充実
      2Dおよび3D設計機能を備えており、基本的な製図作業や設計に対応しています。AutoCADに似た機能が多く、設計作業に必要なツールが揃っています。
    • 高いパフォーマンス
      軽量で高速なパフォーマンスを持ち、大規模な図面や複雑なモデルでもスムーズに作業できます。
  • AutoCAD
    • 高度な機能:高度な3Dモデリング、詳細な解析機能、シミュレーション機能など、広範な機能を提供しています。業界標準のソフトウェアとして、多様な専門機能が充実しています。
    • 性能の安定性:大規模プロジェクトや複雑なデザインに対する高い安定性とパフォーマンスを提供しています。

3. 互換性

  • ZWCAD
    • DXF/DWG互換性:DXFおよびDWGファイル形式に高い互換性を持ち、AutoCADで作成したデータをほぼ問題なく開くことができます。
    • バージョン対応:AutoCADのさまざまなバージョンに対応しており、古いバージョンのDWGファイルもサポートしています
  • AutoCAD
    • ネイティブ互換性:DWGファイルのネイティブ形式で、AutoCADの全バージョンで完全な互換性を保ち、データの整合性が確保されています。
    • 広範なサポート:業界で最も広く使用されているファイル形式であるため、多くのサードパーティソフトウェアやツールとの互換性が高いです。

4. 価格とライセンス

  • ZWCAD
    • コストパフォーマンス:低価格で永久ライセンスを取得できます。AutoCADよりもリーズナブルな価格で使用できます。
    • 柔軟なライセンスオプション:中小企業や個人事業主向けに提供されており、スタンドアロンやネットワークなどのライセンス形態を選択することができます。
  • AutoCAD
    • 高価なライセンス:ZWCADに比べると高価格で、サブスクリプション制が主流です。特に中小企業や個人にはコストが高くつくことがあります。
    • 業界標準としての価値:高価格にもかかわらず、その広範な機能と業界標準としての地位は、多くのプロフェッショナルにとって大きな価値があります。

まとめ

DXFデータ対応の2DCADソフトを探しているユーザー向けに、2DCADの基本やDXF/DWGの違い、メリット・デメリットを解説しました。DXFに対応する2DCADは様々ですが、いずれも強力なCADソフトウェアです。

本稿の最後にZWCADとAutoCADの特徴と利点を比較しましたが、ZWCADはAutoCADに似た操作性とコストパフォーマンスの良さが特徴で、特に予算を抑えたいユーザーに適しています。2DCADの選択は使用する機能や予算、ライセンス形態に応じて検討するのも良いですが、無料体験版を使って実際の操作感や機能を確認してみるのも1つの手です。

ZWCADについては弊社で取り扱っております製品ページを是非ご覧ください。どんな機能があるか気になる方は、「ZWCAD Professional」と同じ機能を無料で30日間お試しいただける体験版をご活用ください。

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