ソリッドワークスの使い方を学びたいという方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、アセンブリの作り方と活用方法を解説し、モーションスタディの概要についても紹介します。
これから3D CAD操作を行う方は、ぜひ参考にしてください。
ソリッドワークスにはアセンブリ機能があるため、使いこなすことで作業効率を上げることが可能です。
ここでは作り方と活用方法にわけて、操作方法を解説します。
既存部品やサブアセンブリを組み合わせたり、挿入したりすることで、トップアセンブリの作成が可能となります。
機械設計におけるアセンブリ作成ができれば、製品の組み立て状態を3D CAD上で再現することが可能です。
基本となる操作について、以下でご紹介します。
アセンブリの移動は、マウスの左ボタンのドラッグ操作で可能です。回転に関しては、右ボタンのドラッグ操作で可能です。
構成部品を挿入して組み合わせる際は、部品回転が可能です。ダイアログボックスから回転角度を指定することで、適切な挿入位置へ調整できます。
XYZ軸の3方向に対して、座標軸となるトライアドを表示させたうえで、それぞれの軸を基準とした移動と回転が可能です。
ソリッドワークスでは、構成部品の組み合わせを定義できる「合致」機能が使えます。この機能を活用することで、定義済みの部品が動くことのないように拘束が可能となるうえ、ある程度の自由度を残しながら製品としての機構を再現することが可能です。
続いて、アセンブリの活用方法について、5つの例をご紹介します。
コンフィギュレーション機能を活用すれば、構成部品のバリエーションをプルダウンからの選択で、簡単に切り替えられます。
マウスの右クリックで表示されるメニューの「構成部品置き換え」を選択すれば、別ファイルの構成部品へ置き換えることができます。設計途中に、類似部品などへ変更する際に便利な機能です。
エンベロープ機能を活用すれば、参照用の構成部品として組み込むことが可能です。まず、構想設計を行うため、エンベロープに配置情報や形状を集約させます。その後、エンベロープに合わせてサブユニットの配置と、各構成部品の設計を実施します。エンベロープに定義した部品は、質量計算されないうえ、部品表にも表示されないことが特徴です。
サブアセンブリを有効に利用することで、ユニットごとにモデルファイルを分割し、各サブアセンブリを設計者に振りわけて設計を行うことも可能です。アセンブリの構成部品からサブアセンブリを作成でき、平坦なアセンブリ構造から階層構造に後から変更することも可能です。
アセンブリの指定保存で、ファイルの種類を「SOLIDWORKS Part」に切り替えて保存すると、マルチボディの部品で保存することができます。アセンブリをマルチボディ化することで、パフォーマンスを向上させることが可能になります。指定保存ダイアログで「ジオメトリ参照の保持」をオンにするとアセンブリを参照していた上位のアセンブリや図面で、指定保存したマルチボディの部品に置き換えても参照関係を維持します。
モーションスタディとは、設計した機構の動きを、アニメーション作成できる機能のことです。
ソリッドワークスでは「MotionManager」というインターフェイスを通じて、以下3種類のモーションスタディツールへのアクセスが可能となります。
まず、モーション解析ですが、力、ばね、ダンパー、摩擦を正確にシミュレーションします。ADAMSソルバーを使用し、材料特性や質量、慣性も考慮して計算します。シミュレーション結果をプロット出力し干渉チェックや接触、必要な力の確認など、機構検討におけるひと通りの検証ができます。
次に、ベーシックモーションで、モーター、ばね、接触、重力の効果をシミュレーションとして実行できるところはモーション解析と同様ですが、接触の設定で摩擦や弾性特性が設定できないため、衝突に関して機能制限があります。
最後に、アニメーションは、力、ばね、ダンパー、重力の設定ができないといった制限があるので、モーターによる動作のアニメーションを作成する機能です。補間モードを使用してキーポイント間の動作を定義できます。
上記、3種類のいずれのモーションスタディに関しても、アニメーションの動画保存は可能です。上位のSimulationライセンスをお持ちであれば、タイムラインベースのモーションスタディだけでなく、イベントベースのモーションスタディも実行可能です。
ソリッドワークスのアセンブリ作成では、基本操作に加えて「合致」や「エンベロープ」などの機能を使いこなすことで、より効率的なモデリングが可能です。また、モーションスタディ機能を活用すれば、構成した機構の動きをアニメーションで確認できます。
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